武陽月報 July,2017 武陽月報Vol.229 July,2017
平成29 年7 月5 日発行

武陽食品株式会社
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武陽月報は、酪農家、肥育農家の皆様に役立つ情報をお届けするニュースレターです。

日欧EPA交渉 バター輸入、低関税検討

日本とEUとの経済連携協定(EPA)交渉で、日本政府はEU産のバターや脱脂粉乳に、生乳換算で年間計3万トンまで低関税を適用する輸入枠を新設する検討をしていることが分かった。EUはチーズについて関税撤廃を求めているが、交渉は難航しており、日本はバターなどで譲歩することでチーズなど他の農産品でEUの妥協を引き出したい考えだ。日本は現在、ガット・ウルグアイラウンド合意に基づくカレントアクセスで、バターや脱脂粉乳などの乳製品について生乳換算で年間13.7万トンを低関税で輸入しており、これ以外の民間輸入へは高い関税がかかっている。検討されている新たな輸入枠は、この民間分に限り、現在のバター1キロ当たり29.8%に加え985円かかる関税を35%程度、脱脂粉乳も同21.3%に加え396円かかるのを25%程度にそれぞれ段階的に引き下げるもの。近年は、国内でのヨーグルトの需要が堅調なことから、原料となる脱脂粉乳の需要も増加している。不足分は輸入に頼ることになるが、生乳生産の落ち込みから、農水省は3年連続で乳製品を生乳換算で10万トン以上を追加輸入している。日本はTPPで、乳製品の関税を撤廃・削減しない代わりに、生乳換算で7万トンの低関税輸入枠を設定した。これに対し、EUとのEPAでは、3万トン程度を軸に、輸入枠の設置を検討しており、チーズについても、TPPで関税を撤廃するハード系については、EUに対しても関税撤廃を容認する構えだ。政府はEUとのEPAで検討中の3万トンを加えた10万トン規模の輸入枠なら、国産品への影響を最小限に抑えられると判断したものと見られる。日本とEUは今月の大枠合意を目指し、事務レベルでの協議を続けているが、TPPで30%近い関税を維持したカマンベールチーズなどを巡り、日本はEUとの間でも関税を維持したい意向だが、EUは譲歩を求めており、交渉が難航している模様だ。

脱脂粉乳は減産傾向 追加輸入で需給は安定

独立行政法人農畜産業振興機構の調査によると、平成29年4月の生乳生産量は、61万6,705トン(前年同月比2.2%減)と8ヶ月連続で前年同月を下回った。北海道が32万711トン(同2.3%減)、都府県が29万5,994トン(同2.1%減)といずれも減少した。用途別生乳処理量を仕向け先別に見ると、牛乳等向けは牛乳やはっ酵乳の底堅い需要から32万3,762トン(同0.1%増)と前年同月並みとなった一方、乳製品向けは、28万8,769トン(同4.6%減)と10ヶ月連続で前年同月を下回る結果となった。平成29年4月のバターや脱脂粉乳の生産量は、乳製品向けのうち、脱脂粉乳・バター等向けが前年同月を10.2%とかなりの程度下回ったことから、バターが5,718トン(前年同月比12.1%減)、脱脂粉乳は1万1,637トン(同6.8%減)といずれも減少した。年間を通じては、平成29年度の生乳生産量は、前年度比1.4%減の724万2,000トンで、北海道が389万3,000トン(同0.1%減)、都府県が334万9,000トン(同2.9%減)と見込まれている。農林水産省は、29年度の脱脂粉乳の輸入枠について、脱脂粉乳の消費量の増加が見込まれることから、当初の1万3,000トンに2万1,000トンを上乗せした3万4,000トンにすることを公表している。この追加輸入により、年度を通した民間在庫量の増加が見込まれることから、脱脂粉乳の需給は安定的に推移するものとみられている。

米国産牛肉 中国輸入再開合意を受け上昇

独立行政法人農畜産業振興機構の発表によると、平成29年4月の牛肉生産量は2万8,315トン(前年同月比0.9%増)と2ヶ月連続で前年同月を上回った。品種別では、乳用種が7,925トン(同4.4%減)と前年同月をやや下回ったものの、和牛は前年同月並みの1万2,586トンとなり、交雑種は酪農家での黒毛和種交配率の上昇により7,459トン(同8.2%増)と10ヶ月連続で前年同月を上回った。輸入量は冷蔵品が2万2,845トン(同9.7%増)と前年同月をかなりの程度上回った一方、冷凍品が2万8,585トン(同8.6%減)と前年同月をかなりの程度下回ったことから、5万1,485トン(同1.3%減)と5ヶ月ぶりに減少に転じた。平成29年4月の輸入量について、最大のシェアを占める豪州産は、出荷減や3月末のサイクロン上陸による一部パッカーの稼働遅れの影響などにより、冷蔵品1万467トン(同11.1%減)、冷凍品1万6,979トン(同16.6%減)といずれも減少した。部位別に見ると、主にハンバーガーパティなどの加工用として使われることの多い「その他」が全体の42%(冷凍品の67%)、次いで、「かた、うで、もも」が32%を占めている。29年4月の冷凍品の輸入単価を見ると、「かた、うで、もも」については、米国産の供給増を受けて軟調に推移しているものの、それ以外の部位は冷蔵品も含めて、前年を上回って推移しており、特に、豪州産への依存度が高い「その他」は同388円(同33.4%高)と前年同月を大幅に上回っている。一方で、豪州産に次いで輸入量の多い米国産は、出荷頭数の回復に伴い、冷蔵品が1万1,559トン(同38.5%増)と17ヶ月連続で前年同月比2桁増となり、冷凍品も9,438トン(同11.6%増)と前年同月をかなり大きく上回った。部位別に見ると、主に牛丼や業務用として需要の多い「ばら」が全体の69%(冷蔵品の51%、冷凍品の90%)、次いで、「かた・うで・もも」が27%を占めている。輸入単価を見ると、出荷頭数の回復により、「かた、うで、もも」、「ロイン」などが低下する中、「ばら」については、冷蔵品が1キログラム当たり642円(同6.8%高)、冷凍品が同375円(同9.3%高)と前年同月を上回って推移している。国内の輸入品部分肉卸売価格を見ると、ショートプレート(冷凍品、「ばら」に相当)が同782円と前月から100円以上上昇しているほか、テーブルミートとしても業務用としても汎用性の高いチャックアイロール(冷蔵品、「かたロース」に相当)も同1,200円前後と上昇基調で推移している。米国内での牛肉需要が好調なほか、米中両国政府による中国の米国産牛肉の輸入再開合意を受けて、現地オファー価格が上昇しており、日本にとって米国産の買い付け環境が悪化している。高値疲れや米国産冷蔵品輸入量の増加などを背景に、国産枝肉相場が前年を下回って推移する中、現時点で増加が続いている米国産の今後の輸入動向が注目される。




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