こだわり銘産品ご紹介

福島県三春町「ほうろく焼き」

三春の滝桜takizakura.com撮影 福島県のほぼ中央に三春町がある。三春町の地名の由来はどこから来たのであろうか。

以前、地名の由来は「春になると梅、桜、桃が一斉に咲くからことから三春の名前が付いた」と聞いたことがあった。 有名な桜はあるし、福島は梨や桃が栽培されているし、いづれにしても、一年中春の陽気に包まれ温暖 で過ごしやすいということから生まれたのかなと単純に思っていた。

しかし、町の歴史書などをよく調べると、どうもそうではないようだ。約六百数十年に書かれた歴史書にはじめて「みはる」という地名が書き記されているとのこと。その中に「御春輩」という文字が記されている。 愛宕神社より見た三春町 読み方は(みはるのともがら)。何か大きな武士の集団を感じさせる。

実際にも武士団が存在し、南北朝の騒乱に参加していたというものだった。 これが三春町名称の由来らしい。穏やかな春の陽気に誘われ有名な「滝桜」(天然記念物)を見ていると武士の集団がいたなどとは思えないの どかさを感じる。

この三春の名前を冠した名物には三春駒、三春人形、三春ハーブ、三春索麺、そして 今回ご紹介する「三角油揚げのほうろく焼き」がある。ほうろく(焙烙)とは850度前後の低温で焼か れたうす赤茶の素焼きの浅い土鍋のことだが、ここの地区の農家では豆やえごまを炒める時に使用した長い柄のついたブリキのほうろくが多かったようだ。 作業風景 大畑屋さん

三春町は古くは五万五千石の城下町として栄え数多くの寺院も存在していた。 当時、2百人もの修行僧がいた高乾院(こうけんいん)をはじめ 26ヶ寺が存在し多くの僧侶を抱えていたという。 勿論、寺院が多いということは精進料理としての豆腐料理も発達したに違いない。 多いときは百軒あまりの豆腐屋があったという。

現在の「三角油揚げのほうろく焼き」は 100年以上の歴史を持つ「ホテル八文字屋」の先々代社長が何かこの町にもふさわしい名物をと考え、 三春の郷土史を調べあげ江戸時代の逸話から再現したという。 その逸話とは「三代三春藩主の秋田輝季公が現在の滝桜の地に鷹狩りに出かけた折、突然、庄屋の家に昼食に訪れ、 作業風景 一乃屋さん その時に庄屋の女房が家に あったほうろくで油揚げを焼いて出したところことのほか喜んだ」と伝えられているものだ。

ここ「ホテル八文字屋」にくれば本格的な「ほうろく焼き」が味わえる。調理方法は三角油揚げの長い部分に切り込みを入れ、その中に ネギの小口切れをいれ、油をしいたフライパンで表面がこんがりときつね色になるまで焼いていく。

熱いうちに季節折々のものをつけて食べればさらに食 欲をそそる。 春にはフキノトウ味噌、夏はサンショウ味噌、秋にはユズ味噌などをつけて食べる。 一年中食べても飽きがこない。

地元では別名「三春揚げ」とも呼ばれる。町内には4軒ほどの豆腐屋があり店ごとに伝統の味を今も守り続けている。

三春町名物「三角揚げ」のほうろく焼き 三春浪漫 ホテル八文字屋
一乃屋さん 大畑屋さん
交通

東北自動車道または常磐自動車道より磐越自動車道にて船引・三春I.C下車
東北新幹線郡山駅から磐越東線にて三春駅下車


取材協力

三春町観光協会
 福島県田村郡三春町字大町29番地
電話 0247-62-3690

三春浪漫 ホテル八文字屋
 福島県田村郡三春町字大町18−1
 電話 0247-62-5757 http://www.sia.co.jp/hachi/

豆腐・三春三角揚げ   一乃屋
 福島県田村郡三春町渋池26
 電話0247-62-2248

豆腐・こんにゃく・三春三角揚げ  大畑屋
 福島県田村郡三春町大字西方字石畑253
 電話 0247-62-3309  http://www1.ocn.ne.jp/~miharuig/nakama/ohataya/

三春滝桜 情報サイト
三春滝桜 http://www.takizakura.com/

(敬称略)